壁面緑化を楽しもう
壁面緑化を楽しもう!

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街で見かけた壁面緑化
街で見かけた壁面緑化をタイプ別に分類してみました
@ 直接登はんタイプの壁面緑化
(倉敷のアイビースクエァー)
ヘデラ(アイビ−)による緑化です。 ヒ−トアイランド対策などの環境を考えた緑化ではなく、観光用に緑化 された建物です。
観光用ゆえに手入れも行き届いた、壁面緑化の先駆け と言えるでしょう。
(世田谷の住宅)
キヅタによる緑化だと思います。 緑化が意図的なものかどうかは不明ですが、家全体が植物に覆われてい ますが、管理はちゃんとされているようです。
住宅としてはかなり本格 的な壁面緑化の実例と言えるでしょう。
(川崎市の住宅)
竣工当時は、有機的で宇宙船の様にも見え、白く斬新なデザインが完成 当時も話題になりました。
アイビ−に覆われた姿を見た時は、少し驚きましたが、この姿もなかな かサマになっています。

(渋谷の商業ビル)
ナツヅタによる緑化だと思います。ナツヅタは冬は葉 がなくなります。特別な育成設備を設置しているよう には見えないので、蔦は地面から10階近くまで自力で 伸びていると思われます。植物の力は凄いですね。 一度根元の部分がどうなっているのか見てみたいです。

(八幡山のマンション)
コンクリート打放しの外壁に直接登はんしているのは冬になると葉を落とすのでナツヅタでしょうか?
左の写真と右の写真には3年の歳月が流れています。たった3年でここまで緑化が進むのですね。
コンクリート打放しのような比較的ツルツルした壁面にも登はんすることも確認できます。

(川崎公文書館)
レンガタイルの壁に植物を直接登はんさせたものだと思われますが、 直接登はんタイプの壁面緑化が複数種の植物で緑化した例は まれだと思います。 それにしてもすごい迫力です。

(上北沢のオフィス)
コンクリートブロックの外壁にナツヅタを登はんさせています。 ナツヅタは建物の上部まで成長したあとは下垂もするので 緑が一層濃くなります。
(北烏山の住宅)
比較的新しい木造住宅に木ヅタかナツヅタと思われる付着根性の植物を直接登はんさせています。
木造住宅の場合は、軒裏に通気用のすき間があるので植物が入り込まないか心配です。
(成城駅近くの店舗)
街路樹や近接するパーキングとの間に植えたコニファーとあいまって壁面につたうツタの緑が 店の特徴になっています。
計画的な緑化か意図しない緑の侵略か詳細は不明です。

(文京区のオフィス)
一見無計画にも見えますが、木ヅタと思われる付着根の植物が 建物全体をキレイに覆っています。 ところで根元はどこか?

A 間接登はんタイプの壁面緑化
(世田谷の住宅)
巻つる性と思われる植物を、どうやっているのかアルミパネルに上手に登はんさせて います。
緑化がなくても大変デザイン性の高い建物ですが、 緑化によってさらに目を引く建物になっています。
少ないスペースに意外な程しっかりと緑が根付いています。アルミパネルの裏側に後ろに秘密があるのかも知れません。

(世田谷の共同住宅)
UR賃貸の芦花公団団地の一角に建つ共同住宅。
5年前の竣工時から現在まで、緑化の進行する様子を観察することができました。
巻つる性の植物と付着根を持つ植物(アイビー)を、ステンレスネットと 繊維マットにそれぞれ登はんさせています。
植物の成長が一定でなかったり、1Fの窓が植物で覆われてしまった時期もありましたが、 昨年には2Fの天井部まで成長しました。今後は定期的な剪定作業が必要になります。

(世田谷の住宅)
見るからに楽しい壁面緑化です。一体どのようにやっているのかと思いましたが、 仕掛けはいたって単純でした。お金は掛けずに手間を掛けた緑化のようです。
(渋谷の共同住宅)
巻つる性の植物を、ネットに登はんさせています。 植物の育成状態にややムラが有ります。
(北沢土木事務所)
一見、無計画に進んだ緑化にも見えますが、 ステンレスワイヤ−ネット、繊維マットに木ヅタと思われる植物を登はんさせています。 窓周りはどうするのか・・・?

(杉並の住宅展示場)
巻つる性の植物を、ワイヤ−に登はんさせたもの。
(世田谷の住宅)
巻つる性の植物を、ワイヤ−に登はんさせたもの。
(世田谷の共同住宅)
巻つる性の植物を、ネットに登はんさせたもの。
巻つる性の植物(ノウゼンカズラ、トケイソウ、クレマチス、アケビ等)は、成長後は 下部の葉が落ちる傾向があるらしく、葉の密集度を均一にするのは難しいようです。

(杉並区役所)
ゴーヤ、ヘチマ、朝顔、きゅうり等の一年草による壁面緑化です。
一年草による緑化は、陽射しをさえぎりたい夏場だけ葉が茂り、 冬場は枯れたツルを取り除く作業と、苗を植える春先には土に肥料を入れる必要があります。
ゴーヤやきゅうりは実りを楽しむことも出来ますが、ここまで大掛かりだと収穫が不可能ですね。

(三鷹のPCショップ)
グリーンネットに巻きツル性の植物を登はんさせています。
この写真は2月のものですが、夏場はもっと緑が深いはずです。
(世田谷の工務店)
建物の壁面に足場用単管を組んで、巻つる性と思われる植物を登はんさせています。 単管を利用するのは工務店ならではです。
(成城学園駐輪場事務所)
建物の壁面にステンレスのワイヤ−ネットを取り付け地植えされた巻きツル性の植物による緑化です。

(ACT-1)
ゴーヤ、ヘチマ、ひょうたん、きゅうり等の一年草を簡易なビニールロープに登はんさせて 緑化とともに収穫も楽しんでいます。
商品化されているワイヤーネットや繊維マット等の補助材は使用していないので、 ゴーヤ等の苗代を含めても初期費用は数千円で緑化と収穫を楽しめます。

(東急大岡山駅上東急病院)
数種の登坂性の蔦による約3,500uの壁面緑化により、夏場は室温を2度ほど下げることに成功しているそうです。
外気の冷却や地域の緑化にも貢献しているほか 鳩の休憩所にもなっています。

B プランター取付け登はんタイプの壁面緑化
(世田谷の共同住宅)
バルコニ−の床にプランタ−を置き、付着根を持つ植物を、繊維マットに 開けた穴から出してマットに付着登攀させるのでしょう。
プランタ−には他にも低木が植えられているのが見えます。
(渋谷の商業ビル)
自立する鉄骨の骨組みに、ネットと素焼きのポットを取り付けて、 ヘデラを植えています。
ヘデラはネットには登攀しないので、人の手で巻き付けたのか、下 垂しているのかも知れません。
(町田の共同住宅)
巻つる性の植物を、地面と各階のバルコニ−に設置されたプランタ− に植え、ワイヤ−登攀させています。

(ぽっぽ町田)
立体駐車場の2F部分に植栽スペース(プランター)を設け、 スペーストラスに取付けたスチールネットに植物を登はんさせています。 植種は分かりませんが葉の茂り方にムラがあるのが残念です。
(神宮前のオフィスビル)
各階のレベルにプランターが置かれアイビーでしょうか? ステンレスのネットに登はんさせています。 もしアイビーなら付着根の植物なので少々無理があると思います。
(渋谷の小オフィス)
奥行きの少ないバルコニーにプランターを置きアイビーのような 植物を結びつけているようです。
C プランター取付け下垂タイプ(補助材使用)の壁面緑化
(渋谷の共同住宅)
バルコニ−にプランタ−を置き、へデラと思われる植物を、バルコニ− の外側に取り付けたネットに絡ませようとしているようです。
ヘデラはネットには巻き付かないので、人の手でネットに絡める必要があります。

D プランター取付け下垂タイプ(補助材なし)の壁面緑化
(杉並の共同住宅)
マンションの共用廊下に躯体でプランタ−を作って、ヘデラと思われる植物 を植えています。
もし下垂しない植物を植えれば、Eのプランタ−取り付けタイプになるので この辺りの分類は微妙です。水遣りの方法は分かりません。

E プランター取付けタイプの壁面緑化
(世田谷の住宅)
2階にプランタ−を置ける窓台を初めから計画的に設置しています。
プランタ−は置いているだけなので季節の花を楽しむのに、植替えが容 易です。この規模だと壁面緑化とは言えないかも知れませんが、共同住 宅にも取り入れ可能な方法です。
(世田谷の住宅)左  (渋谷の住宅)右
こちらは造り付けのプランタ−かと思われます。 プランタ−を大きくすれば、その分大きな植物を植えることが可能になります。 ただし植物の植え替えは、難しいのではないでしょうか。

F プランター壁前植栽タイプの壁面緑化
(新宿の店舗)
建物を階段状にセットバックさせ、屋上緑化の要領で土壌を入れて、中木を植えている。
屋上緑化と壁前植栽のミックスタイプ。緑化の効果は大きいと思われますが、コストはかなり掛かりそう。

G 壁前植栽タイプの壁面緑化
(ACT-1)
東南の出窓の前に生えているのは、お隣の柿の木です。
落葉樹なので、冬場はこのように葉を落とすので、沢山の陽が差し込みます。
柿の木は、春になると葉を出すだけでなく、一気に垂直に若枝を伸ばす ので、御覧の様な状態になり、近くに建つ公団団地からの目隠しにもなってくれます。 秋になると実を付け、沢山の小鳥が飛んで来るので、間近でバ−ドウッ チングも楽しめます。
お隣りは「枝を切りましょうか?」 と言って下さいますが、本当にこの柿の木には感謝しています。
このタイプは他の壁面緑化のタイプと比べ、緑が濃い為、温度遮断の効果は大きい。

(グリ−ンテラス)
この木はキクモモです。
建設時残すのに苦労しましたが、春には綺麗な花も咲かせます。
夏季は御覧のように葉が生い茂るので、壁面の温度を上昇させない効果は高いと思います。
(世田谷の住宅)
竹を使った壁面緑化は、珍しいのではないでしょうか。
普通なら草花程度しか育ちそうもない狭い地面にも関らず竹は高く迄 成長し建物を守っています。
成長の早い竹は、エコロジカルな建材として今後普及することを期 待しています。

(宮の坂のアパート)
あまりに葉が茂っているので壁に開口部があるかどうかは分かりませんが、
常緑樹のようなので 窓がある場合は少しうっとうしいかもしれません。
(上祖師谷の住宅)
南に当たる道路側に生垣のように整然と植えられた樹木は5m程の高さがあり 壁面緑化の効果だけでなく目隠しの役割も果たしているようです。
(世田谷の住宅)
前面道路と建物間のわずかなスペースに中高木を植栽しています。
奥の建物の前には落葉樹、手前には常緑樹が植えられています。

(世田谷の3F建住宅)
3F建の建物をおおい隠す程に成長したケヤキは見事。 夏期には葉がおい茂り、効果絶大の壁面緑化の好例の1つでしょう。
落葉樹なので陽ざしの欲しい冬期には右の写真のように葉を落とすので、夏にはまったく違う日当たりの良さです。

H ユニットタイプの壁面緑化
(渋谷の商業ビル)
状況はよく見えませんが、ブティックの看板と緑化ユニットを、一体 化させているようです。植物はヘデラを使い、ブランタ−から下垂さ せているのでしょう。 手による水遣りは不可能だと思われるので、自動潅水設備もあるユニ ットタイプに分類しました。
(新浦安駅)
東邦レオ株式会社のグリ−ンファサ−ドシリ−ズの一例。
渋谷の例と比べると、緑が断然鮮やかです。

(二番町ガ−デン)
(東邦レオ株式会社のカタログから)
ユニットの組み合わせで、このような大規模な緑化も可能です。
ユニットが分割されているメリットとして、土壌の病害や枯損被害が最小限に押えられます。
(東邦レオ株式会社のカタログから)
つる性植物を潅水システムの整ったプランタ−に植え、プランタ−と組 合わされたネットに登攀させています。
ユニットタイプは緑が茂ってからの設置が可能なので、建物の竣工時に 綺麗に育ったグリ−ンを提供できる利点があります。

I パネルタイプの壁面緑化
(台東区役所)左  (横浜市役所)中央  (丸の内の工事現場)右
パネルタイプはユニットタイプの一種なので、ユニットタイプと同様の長所がありますが、コストが掛かる点も 同様です。他のタイプとの一番の違いは、パネル化された人口土壌を垂直に立て、植物も垂直に植える事になる ので、地面を立てた状態で見る事です。つる性植物の必要も無く、小さな草花を植えることも可能です。

(中央環状新宿線西新宿換気所)
アイビーを中心に何種類もの植物をとり混ぜた実にキレイな壁面緑化です。
(杉並福祉事務所高井戸事務所)
アイビーなので一見間接登はんによる緑化かと思っていましたが、 よく見るとアルミかステンレスのパンチング材で作られた厚さ10p程度のパネルがみえます。 おそらくパネルにアイビーのポットをはめ込んだものだと思われます。 手押し式の井戸も設置されエコな感じをかもしだしています。

(横浜ワールドポーターズ)
横浜ワールドポーターズの入口の横のスペースに設置されたパネル式の緑化です。 右側に詳細の分かる写真を乗せておきます。 パネルタイプの仕組みがよく分かるのではないでしょうか。



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